算数の計算順序問題について

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約、半年ぶりの投稿です。

 

数学の順序問題について、twitterで気になったのですが、

自分の文才では140字以内に自分の意見をまとめることができなかったので、

長々と自分の意見を論述させてください。

 

始めに。

そもそもの話は、

茂木健一郎先生のツイートに

僕が軽はずみにリプを送ったことから始まりました。

 

 

 

日常生活でよく言われるのですが、

自分の主張は、言葉が足りてなさすぎるなと。笑

 

足りない言葉を補ってもらえる前提

人に言葉を投げるのは良くない癖だと、

小さく反省しました。

 

 

本題に入る前の導入を。

 

これから、計算順序と数学教育についての議論をさせていただきますが、

その前に、一つご理解いただきたいことがあります。

 

それは、

教育方法を評価する場合、

完璧に理想的な教育と、

平均して理想的な教育の二種類があることをご理解ください。

 

簡単な例を出すと、宿題が当てはまります。

 

仮にクラス30人居たとして、

本当に理想を言うとするならば、

一人ひとりに合った内容、量の宿題を

個別に出すことが理想です。

 

自主的に勉強ができる子には、宿題を減らし、

与えられて育つ子には、宿題を増やし、

得意な内容の宿題を減らし、苦手に絞った宿題を出せたら・・・

わかる子には、発展的な宿題が出せたら・・・

ってのは最高の理想ではありますが、現実的ではありません。

また、教員の方にも相性があり、

30人の子どもの能力をすべて適切に評価することができる先生は

ほとんどいないと思います。

 

だから、文部科学省が作成する

学習指導要領を参考にして、

この学年にはこの内容をこの程度宿題を出そうと、

平均して理想的な教育を行っているのが今の姿だと。

それが一番効率的だと。

 

だから、100%理想と、

平均して80%の成果を出せる教育は別で、

お前は100%じゃない!」という議論はナンセンスで、

こうやれば81%になるのではないか?」という、

建設的な議論ができればと考えております。

 

 

さてさて、本題へ。

 

計算順序の問題というのは、以下のような話です。

 

一個30円のリンゴを、4つ買います。代金はいくらでしょう?

この問題に対して、どんな計算式で答えを求めるか。

 

① 30×4=120   答え:120円

② 4×30=120   答え:120円

 

と、二つの計算が出てきたとき、

両方を正解にするべきか?

下は不正解にするべきか?

という議論が、計算順序の問題になります。

 

これは俗に言う流派の問題であって、

どちらが正しいか、不偏的な答えを出そうとするのは、

もはや禅問答の問題ではありますが、

僕の個人的な意見としては、下を不正解にするべきだと考えております。

 

というのも、NPOの職業柄、

5才から18才まで、すべての学年の子どもの勉強を見ている中で、

7~8才の掛け算を習う小学2年生の間に、

初めに掛け算を習うときに、

計算順序の意識は身に着ける必要があると。

 

そして、その手段として、

計算順序は、〇が△個分のとき、

〇×△で計算するのが正しい計算方法です。

それ以外の計算方法は正しくないので、

注意をして考えてくださいね。

 

と教えるのが、平均的に理想的な教育だと考えているからです。

 

 

そもそも、どうして計算順序にこだわるか?

 

計算順序にこだわる一番の理由は、

何を計算しているか、しっかり理解するためです。

 

ぶっちゃけていうと、小学校レベルの問題で、

計算順序を意識しないと解けない問題はありません。

 

しかし、中学校、高校レベルの文字式、文章題

あるいは、足し算掛け算の複合問題においては、

計算順序や、自分が何を計算しているかを意識する必要がある問題が存在します。

 

ある部活の生徒を、長椅子に座ってもらおうとしたとき、

5人ずつ座ると椅子が1台あまり、4人ずつ座ると、1人座れません。

生徒の人数と、長椅子の個数を求めなさい。

 

往復して走ることができるジョギングコースを、

行きは時速5kmで、帰りは時速4kmで走ります。

平均の速さはいくらでしょう?

 

ぱっと、数字を見て計算しただけでは、解けない問題

自分が何を求めているのか、意識しないといけない問題

そういった問題に、遅かれ早かれ出会います。

 

では、

計算順序の意識の必要性は、

何を計算しているかの理解の必要性は、

いつ、誰が教えるのがベストなのか?

 

意識や理解の必要な問題が出てきた時に、

改めて本来の計算の意味を教わるべきか?

あるいは、計算方法を学ぶと同時に教わるべきか?

 

この論点から見ると、

最善のタイミングは小学校低学年の、掛け算を習った直後で、

その手段として、計算順序の徹底がではないか?と。

 

さらに言えば、

仮に、本人の発達や学習理解に応じて

計算順序や理解の説明を改めてするとして、

その判断は誰がどうやってするのでしょう?

 

突然の転勤や夫婦別居が増えてるこのご時世。

ある学校では小学校2年生で教えるけど、

ある学校では難しいから小6で改めて説明すると、

バラつきがあったとしたら、

途中で転校してしまう子どもはどうでしょう

 

転校先の学校に引き継ぎで、

この子は掛け算の順序をまだ説明してないので、

貴校で改めてお願いいたします。

と一文書くのか?いや、できないでしょう。

 

僕が子どもに勉強を教えてるとき、

確かにいます、小学校5年だけど、

計算の順序を理解させることが難しい子ども

 

そんな子にまで、無理に無理に、

「こうやって計算をするべきだ!」

固く押し付けるつもりはありません

 

それで、勉強嫌いになることもあるし

 

しかし、学校の公教育の現場において、

平均的に理想な教育をするためには、

小学校低学年の段階で、

掛け算の順序まできっちり説明する必要がある。

 

だから、

計算順序の違う問題を不正解にするのは、あながち間違いじゃない。

 

と、主張させていただきたいと思います。

 

 

最後に。

 

終わりよければすべて良しとはいいますが、

twitterという場所は、皆様攻撃的でして、

リプやコメントでボロボロに言われたので、

売り言葉に買い言葉ということで、

若干炎上覚悟で問題提起をさせていただきたいと思います

 

というのも、

教育の世界においては、

「先生もわからないけど、そうなってるから。」

というもの、多少は存在すると思うのです。

 

だから、

わからないことを教えるな!

だけは、口を酸っぱくして否定させてください。

 

そもそも、なぜ計算順序を逆に書いてはいけないか。

それを説明するには、大学数学における、代数学の知識。

二項演算、

×:Z×Z→Z;(a,b)→ab 

のwell-defined性、

整数群は乗法演算によってアーベル群に~

ってなるんですよね。

 

でも、そんな議論は、

大学で数学した人にしかわからない。

その重要性は、本格的に数学をした人にしかわからない。

だから、この重要性をわかってもらうことはできないだろうし、

一般的に「どうでもいい」と形容されるのはわかってます。

 

でも、それでも、

子どもには一応教えるべきだと思うんです。

 

無知の知といいまして、

「どうしてビックバンは起きたの?原因は?」

「なんで日本は民主主義を採用してるの?」

「シェイクスピアの文学作品は、なんで有名になったの?」

「なんで、掛け算って順番を意識しないといけないの?」

 

教員は、学者でも研究者でもありません。

子どもの全ての問いかけに、100%答えることはできません。

中には、「先生もわからないけど、そうなるんだって~

と、説明を諦めることもあります。

 

だからこそ、主張したい。

教員は、音声対応型高性能集約辞書ではありません。

子どもの問いかけに答えを出すことがすべてじゃないんです。と

 

「わからない」を「わかった」に変えるのは、

辞書でもインターネットでも素人でもできます。

 

「わからない」を「知りたい」に変え、「調べてみよう、考えてみよう」に変え

「何かを学ぶっておもしろいな。」に変えることが

真の教育に求められることじゃないでしょうか?

 

だから、

「先生もわからないけど、一緒に考えてみようよ。」

という考え方は、ありだと思うんです。

 

そして、この長々しい文章を書いた僕と、

僕の意見に賛同できない方と、

目指してる方向は一緒だと思うのです。

 

子どもの成長を促したい。

子どもに楽しく過ごしてほしい。

子どもに幸せになってほしい。

 

この方向は、一緒だと思うのです。

 

だからこそ、

とことん議論しましょう。建設的に。

子ども達の未来のために。

 

以上です。

長々と読んで下さり、ありがとうございます。

また、何か考えたことがあったら更新したいと思います。

どうか、そのときまで、お元気で。

 

ではでは、

乱文、失礼致しました。

 

 

 


“算数の計算順序問題について” への 4 件のフィードバック

  1. こんにちは。はじめまして。
    茂木さんのブログにもコメントしたのですが、コメントさせて頂きます。

    算術に序列が求められるのは、
    演算の交換法則が成り立たない場合なので、

    実数の加算や乗算に序列があると、教えるのは、数学的に、「間違い」です。

    不可換な演算に出会うのは、
    恐らく、日本の数学の場合、行列演算からなので、高校数学の数Cからです。
    それまではさほど演算順序は意識しなくてもいいのですが、行列の乗算は、順番を入れ替えると答えが違ってしまうというミスをしてしまいます。

    茂木さんも大向さんも教育論の話をされていますが、論点がずれている気がします。
    算数を教えているのだから、数学的に正しい「実数の加算、乗算は可換である」ということを教えるべきです。

    子どもに教える時は、
    仰るように二項演算、云々〜
    と教えるのではなく、

    数の掛け算足し算はどっちでもいいよ。
    高校くらいから入れ替えると間違える問題が出てくるから気をつけてね。

    と教えるくらいでいいのではないでしょうか。

    1. こんにちは、はじめまして。わざわざ丁寧に、コメントいただきありがとうございます。
      おっしゃる通り、実数は可換で、算術の順序は関係ありません。ただ、それを踏まえた上で算術に序列があるか否かの議論するのであれば、一概に間違いといえないのではないか?というのが、私の見解でございます。
      その理由については、これから投稿させていただきますので、どうかご覧ください。

  2. 簡単なようで、教え方が難しい問題と思います。
    (1)どちらか一方だけを正しいとするのは、算数に「理由のない暗記」を導入するので、望ましくない。
    (2)どちらも正しいとするのは、答えを不安定にするので、これも望ましくない。
    (3)このような「応用問題」については、計算式の中の数字に意味があることを明らかするため、単位(円)を加えて、
    ① 30(円)×4=120(円)   答え:120円
    ② 4×30(円)=120(円)   答え:120円
    と書くよう指導することが望ましいのでは。
    この方式は、計算問題の数式と、応用問題の数式が同じでないことを、また後者における「単位指定の必要」を自然にわからせることにもなります。

    1. わざわざご丁寧に、ありがとうございます。
      鬼木様のご意見に、全面的に賛同させていただきます。
      私も、その指導法に共感します。
      これから、再び計算順序問題について自分の考えを投稿させていただきたいと思いますので、どうかご覧ください。
      それから、よければもう一度議論させてください。

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